「Arular/M.I.A」

 2005年注目のミュージシャン、M.I.A.の「Arular」を取り上げます。
最近、すっかりこのアルバムにはまっています。
音楽のベースにあるのは、ヒップホップなのですが、そのジャンル分けするには無理があります。
聞いてもらうのが一番手っ取り早いのですが、いろいろな要素が入っています。特に、民族音楽的な雰囲気が私としては一番気に入っています。
80年代前後のニューウェーブムーブメントのミュージシャンが民族音楽を導入したりしていたのですが、彼女の場合スリランカ系イギリス人ということで自然に出てくるものかもしれません。

 ヒップホップは、そのミュージシャンの背景や、言葉の意味を知る必要があると思うのですが、音楽だけでも十分楽しめるアルバムです。

 しかし、彼女の場合、背景を知る必要があります。
スリランカ系のイギリス人と書きましたが、M.I.A.ことマヤ・アルプラガサムはスリランカでタミール系の子供として生まれたそうです。
父親は、反政府組織であるLTTE(タミル・イーラム解放の虎)のメンバーで指導的な立場にあったらしく彼女が生まれてまもなく追われる立場になり離れて暮らすようになったそうです。現在は行方不明とのことです。
M.I.A.と言う名前は「missing in action」で「戦闘中 行方不明者」と言うことだそうです。父親のことでもあるのでしょうね。そして「Arular」は父親のニックネームだそうです。
11歳(1986年)の時に母親と内戦中のスリランカを脱出し、イギリスへ亡命。ロンドンの貧民街で育ったそうです。
高校卒業後、アートスクールへ通っていました。今回のアルバムジャケットデザインは、彼女自身が手がけたようです。
スリランカにいた頃は、お寺の鐘や近所の人が歌う民謡の中で育ったようですが、ロンドンへ住んでからヒップホップに出会ったようです。特にパブリック・エナミーが好きだったようです。政治的なメッセージを入れることもパブリック・エナミーの影響かもしれません。

 これらの流れからもわかるように、アルバムはメッセージ性の強い曲が多いです。意味を知った上で聞くとまた趣があるのですが、前にも書きましたが音楽的にもおもしろいです。そして、彼女のキュートな声がまたたまりません(笑)。
 アッ、もちろんエロい曲も少しありますので安心してください(笑)。
でも、男女のことは音楽には付き物でして、感情から書くとラブソングになり、肉体からいくとエロくなるのだと私は解釈しています。


曲目
1. Banana Skit
2. Pull Up The People
3. Bucky Done Gun
4. Sunshowers
5. Fire, Fire
6. Dash The Curry Skit
7. Amazon
8. Bingo
9. Hombre
10. One For The Head Skit
11. 10 Dollar
12. U.R.A.Q.T
13. Galang M.I.A
14. Pull Up The People (D'Explicit Remix)
15. Bucky Done Gun (DJ Marlboro Carioca Remix)
16. Bucky Done Gun (YE$ Productions Remix)
17. Bucky Done Gun (DaVinChe Remix)
(14から17までは日本のみボーナストラック)

アマゾン(輸入盤)のページですが、ここで試聴できます。ただし、リアルプレーヤーが必要なようです。
Amazon.co.jp: 音楽: Arular [EXPLICIT LYRICS] [FROM US] [IMPORT]


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